『ちゃんぽん(しらす)ライス』
お昼時、日田(ひた)駅前の寶屋(たからや)本店で、日替わりランチ『ちゃんぽん(しらす)ライス』を注文。しらすごはんとちゃんぽんだな、と勝手に思い込んでいたので、やって来た盛り付けを見て、ちょっと動揺しました。そうか、しらすはちゃんぽんのトッピング、だったのですね。
たいへん美味しゅうございました。寶屋本店は、そこを目当てに大分県の日田を訪ねるのも悪くないと思わせる、名店でした
ドライブスルーの思い出
アメリカ滞在中、時間に追われつつ空腹を感じたら迷わずハンバーガーショップのドライブスルーを訪ねます。お昼時は混みますがそれ以上早い方法が思いつかないので、諦めて並びます。1980年代のこと。フロリダに取材に行き、モーテルと取材先のデイトナ インターナショナル スピードウェイ (Daytona International Speedway) の間にあったポパイズ ルイジアナ キッチン(Popeyes Louisiana Kitchen)のドライブスルーに毎朝寄りました。朝食と昼食を兼ねたメニューをオーダーするのですが、インターフォン越しだったため、何度オーダーしても「ァアー、ハッ?」と聞き返されます。それでも相手が黙るまで繰り返し、受け取り場所にクルマを進めると、大抵違うパックが用意されています。そこで改めてオーダーし直し……とこれを毎朝、日課のように。それはちょっと特殊な漫才、もしくは新喜劇のワンシーンのようでもありした。
写真はロサンゼルス郊外。バーガーキングのサインがのぞいていますが、ドライブスルーはイネナウトバーガー(In-N-Out Burger)です。ライバル店が隣接。その日はイネナウトの方が列が長かったのですが、迷わずその最後尾にクルマを寄せました
行けども行けども雪また雪
珍しいことに神奈川県内も雪まみれ。さきほど逗子海岸まで歩いたら、砂浜は雪で覆われ湾内には〝けあらし〟が。まるで巨大露天風呂のようです。自分は雪で2回ほど我を見失いかけたことがあります。最初は20代の始めに、鈴鹿から大阪に向け名阪国道をオートバイで走行中、天理手前のトンネル出口でいきなりの雪景色。コケて滑走。やっと止まったところに、後から滑走のトレーラーがのしかかってきて……。南無三!と目をつぶりかけたら、止まってくれました。二度目は数年前の旭川。飲んで暖を得て、ご機嫌でホテルに戻ろうと歩いていたらホワイトアウト。人影なく、クルマも走って無くて、背筋が凍りました。ホテルが案外近くて、事なきを得ましたが。
写真はフィンランド。行けども行けども雪また雪で、景色は変わらず、移動している実感が湧きません。それでもナビを頼りに、タフな移動が続きます
ミイラのようなマリブツー
夕日の頃、逗子湾をカヤックが横切っています。自分もかつてカヤックを持っていました。マリブオーシャンカヤック(Malibu Ocean Kayak)社製のマリブツー(Malibu Two)というポリエチレン艇で、発売直後のそれをカリフォルニアのニューポートビーチ(Newport Beach,California)の店先で見つけ、購入しました。店がコーティング紙とラップでグルグル巻きにし、レンタカーの屋根に固定してくれたのですが、帰国は翌朝のフライト。モーテルに着いて、さて誰でも入れるパーキングに駐めたレンタカーのルーフに載せたままでいいのか? という問題に直面しました。フロントで、たぶん研修生かアルバイトだと思われる若いスタッフに相談すると「全然問題ない!ここに持ってきて」とのこと。ルーフから降ろしなんとか入れると、彼女はその大きさに「ウッウー!」と、小さくうなってからニッコリ「問題ありません」。おかげでその夜はぐっすり眠れました。
翌朝、二階の部屋から中庭のプールを眺めたら、見覚えのあるものが……。自分のカヤックでした。さすがに邪魔になり「カヤックだったら、浮かべとけ」となったのでしょう。パッケージがズブズブになったそれを、ふたたびクルマのルーフに固定するのは、ひと仕事。もちろん空港でも一悶着ありました。現在自分はカヤックを見ると、あの朝のモーテルのプールに、梱包されたまま所在なげに浮かんでいた、エジプトのミイラのようなマリブツーを思い出します
フレディ(スペンサー)もびっくり!
逗子駅(神奈川県逗子市)の東口、海側の改札を出て右手に進み道を渡った先、スターバックスコーヒーの上に『舶来屋』というセレクトショップがあります。その入口に、このマシンはあります。HONDA NS500の、驚くべサイドカー仕様! F・スペンサーは③とか⑩とか①だったし、片山敬済は⑧だったし、⑦といえばB・シーンだったし。W・ガードナーが⑦を付けて走ったのはロスマンズカラーのNSRだったしなぁ。そういえば、カウル上部のグリーンのラインも怪しげです。フロントブレーキはインボードディスク風。時代は合ってますが、ワークスGPマシンには無かった気がします。そういえば1996年シーズンまではWGPにサイドカークラスもあったなぁ、と懐かしくなったり。
まだ可動するマシンなので、腕におぼえのあるライダーは是非。隣にはPORSCHE 959もあります。パリダカ仕様なのか、ル マン仕様の961なのかはちょっと不明。なにしろオープントップに改造されていますから。21世紀生まれの子どもが、1980年代の名車を楽しんでいるのを見かけると、自分は心中ほくそ笑みます
清々しい力餅屋
名越えの切り通し下のトンネル(県道でいえば311号線)をくぐって逗子から歩いて(神奈川県)鎌倉に入り、長勝寺脇から来迎寺、五所神社とまわり、光明寺へ。除夜の鐘に集まった人たちのために炊いたのだろう松明の燃え跡散らばる参道を歩き、お参りした後に材木座海岸へ。HOAカフェで休憩してから国道134号線沿いの歩道を行き滑川を渡り由比ヶ浜海岸へ。ローソン手前の横断歩道で再び134号線を渡り、御霊神社に参拝。やっているのかな、さすがに三が日は稼ぎ時だからやってるだろう、と思った参道入口角の力餅屋はお休みで、店先には三が日は休業との張り紙。そのいさぎ良さが清々しい。御霊神社から長谷寺脇を抜け、甘縄神明宮で御神酒をいただき、笹目の住宅街を抜け鎌倉駅西口へ。駅近くのお好み焼き店『津久井』の白い看板が、中に仕込まれた蛍光灯でほんのり明るくなっているのに瓶ビールを連想したが歩を止めず改札を抜け、横須賀線逗子行きの車中に。その編成は逗子止まりと車内アナウンス。もしやと思えば、期待通り至福の1番線へ。開いたドアから数歩で改札を抜け、これは元日ああ春から縁起がいいや。
写真は材木座海岸の浜にあげられていた舟の正月お飾り。風なく海も空も青く日差し暖かいお年始でした
ブルーノ タウト&はろうきてぃだるま弁当
高崎駅の売店に、はろうきてぃだるま弁当がありました。だるまといえば、高崎市郊外の少林山達磨寺。毎年1月6、7日に開催されるだるま市は有名です。そのだるまをモチーフとして人気となっただるま弁当のスピンオフが、はろうきてぃだるま弁当です。
少林山達磨寺には20世紀を代表する表現主義の建築家、ブルーノ タウト(Bruno Julius Florian Taut 1880-1938)が夫妻で戦前の二年三ヶ月を過ごした洗心亭があります。そこには「ICH LIEBE DIE JAPANISCHE KULTUR」(私は日本の文化を愛す)というタウトの言葉が、碑となり残っています。自分も日本の文化を愛するがゆえ、はろうきてぃだるま弁当を買いました! しかも土産にしたら好評でした