あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

月が秋を連れて

中秋の名月に誘われて逗子海岸を歩くと、すっかり秋でした。自分が泳ぐのは一色か材木座なので夏はめったに近寄りませんが、秋の夜の逗子海岸は悪くありません。早朝の逗子海岸もまたいいもので、時々詩人の高橋睦郎さんとすれ違えたりします。 土曜23時から…

「男と、海と」 ゴールデン ベスト!

旅先で視覚的に異郷を強く感じるもののひとつに自分の場合、漁船があります。これはスウェーデンで異郷を感じた瞬間に撮りました。この時はトロルヘッタン(Trollhättan)でサーブの広報車を借り、エーランド島(Öland)までのドライブを取材した覚えがあり…

ポ テ チュウ!

立呑みのカウンターで『ポテトサラダ 300円』を頼んで、その後2杯ほどいただきすっかり忘れた頃、おまちどおさま、とこの皿が出てきました。これは? と聞くと「ポテトサラダです」とのこと。キジムナー? シーサー? 撮ってもいいですか? と聞くと、カウン…

愛の供出

道北の苫前町郷土資料館(北海道苫前郡)に展示されていた習字です。昭和23年の作だそうです。太平洋戦争の終結とともに金属の供出(金属類回収令)が終わり、3年が経ち「今度は愛の供出だ」となったのでしょうか? それが明るい日本に繋がると。 それとも「愛…

ANA 日ノ丸航空

ホテルニューオータニ鳥取のエレベーターに入り、部屋のある階までフロア案内を眺めていて、何かがひっかかりました。『ANA 日ノ丸航空』とは何でしょう? なんとなく、最上階の眺めのいいバーが思い浮かびます。でも『日の丸航空』とは大胆です。人口最少県…

声低そうなキ1567

小樽市総合博物館(北海道)の屋外に展示されていた単線用ラッセル式除雪車、キ1567です。機関車に後押しされ、屋根上のタンクに機関車からの圧縮空気を溜め、左右の除雪翼を空気シリンダで開閉するのだそうです。かっこいいなあ。 この鉄人28号的フォルム、…

眺めのいい机で予告状

オートバイで走り出してすぐに、ああそうだった、と思い出しました。葉書を書かなくては! 数日後に行く予定の食堂に予告状を出さなくては。いつもふらりと訪ねるので「前に言ってから来なさい」と女将さんに笑いながら怒られるからです。 しばらく行ったら右…

和食と洋食

和食と洋食、どちらになさいますか? と聞かれると大抵和食膳をたのむ自分ですが、その朝は朝刊を読みながら食べたいからと洋食をたのみました。 やがてテーブルに運ばれてきたトレイには、数枚の皿。レイアウトにもクオリティにも寸分の隙もありません。こ…

海よ、わが海よ

城ヶ島(神奈川県三浦市)を歩いていたら、岩場沖で消防艇らしき船が放水していました。近くに船影はないので訓練のようです。噴水のようだなと眺めていたら不意に「灰皿の中の火事」「テーブルの上の荒野」といった寺山修司のフレーズが浮かびました。 かつて海…

バーリ空港を走る彼女

ボーディング・ブリッジが切り離され、機体が動き出しふと見ると、職員の方が横に並んで手を振りお辞儀までしています。海外では見た覚えがないので、あれは日本独自の慣習でしょうか。窓外に手を振る人を見ていて思い出すのは、以前イタリアのバーリ空港で…

久高島スルバンにて

久高島は沖縄本島南部東海岸の南城市、安座真港から高速船で約15分、フェリーで約25分で行ける離島。那覇から日帰り可能な神々の島です。沖縄県内でのコロナ感染者が増えていることから、渡島自粛要請がこの8月1日に出されたとのこと。残念です。 写真は集落…

祝 直4クオーター復活のNinja ZX-25R

250cc 4気筒のオートバイが約30年振りに復活します。写真は昨年(2019年)の東京モーターショー、カワサキブースに展示されていたNinja ZX-25R。ほぼこのままのカラーリングで9月10日にリリースされるNinja ZX-25R SE KRT EDITIONのプライスタグは913,000円…

急行 高千穂・桜島

京都鉄道博物館のトワイライトプラザにたたずむ、ちょっと流線型なEF58。この150号機は東京芝浦電機製電気機関車で、1959年生まれだから自分より年上です。EF58で自分が思い出すのは『急行 高千穂・桜島』です。東京駅と西鹿児島駅を往復する客車急行で、門…

風に吹かれて

閉鎖が解除されたと聞き、ひさしぶりに小網代の森(神奈川県三浦市)を歩きました。木道をとんぼや蝶が頻繁に横切り、草の香を含んだ夏の風が吹き渡ります。蝉はまだのようです。緑にぐんぐん分け入れば山原(やんばる:沖縄本島北部)を歩いているかのよう。…

スカレーとフィリップ・ノワレ

横須賀駅(JR 横須賀線)はいまもクラシックな佇まいで、時々散歩がてら利用します。スカ線はここからの下りは単線となるのでホームの端がそのまま改札で、階段がありません。そして駅舎入り口には写真のスカレーが立っています。海上自衛隊の水兵風制服をカ…

『間に合ったね!』

たとえば羽田発の国内線、出発時間が14:00だったら、空港何時着にしますか? 自分は2時間前、12時には居るようにします。最近はたいてい変更不可チケットなので乗り遅れたらアウト。また空港では予期せぬことも多々起こりますし。 写真は那覇空港で見かけた…

それ、お茶請けだから。

梅雨の合間のカラッとした青空に、行きたくなるのは北海道です。オートバイで新潟港まで行き,昼の12時発の新日本海フェリーに乗れば、翌朝4時30分には小樽港着。いま時分の小樽の日の出は午前4時前ですから、夜明けとともに北海道ツーリングを始められます。…

降臨しピタリとハマる和朝食

そして『ナティーク城山』は朝食もいい。オーベルジュながら和食(なにしろ館内には海王という名の割烹もある)も選べるのが素晴らしい。 クルーズ船のキャビンのような客室で熟睡すると、昨夜、フレンチというか、端正な欧風瀬戸内料理のコースをいただいた…

フェリーとビアテラス

その船の甲板を思わせるビアテラスの眼下は生名島との間、僅かばかりを隔てる海、水道で、テラス真下は土生(はぶ)港長崎桟橋。写真のような風情で、大きい船は対岸の生名(いきな)島立石港とを結ぶフェリーで、左に接岸している細い船は弓削(ゆげ)島へ…

ナティーク城山のハンバーグ

初夏の風に吹かれると行きたくなるのがしまなみ海道、因島(いんのしま:広島県尾道市)にある『ナティーク城山』です。中田幸男料理長の、瀬戸内海を皿に載せたような海の幸のサラダが素晴らしい。いいシャルドネだったら、ひと皿でフルボトルが空くほど美…

二十代の雨の夜に食べたソバ

思い出の麺シリーズ、最終回は二十代の頃、雨の夜に食べたソバの話です。オートバイ雑誌の編集をしていた自分はその日、カワサキから借りたエリミネーター(ELIMINATOR)750でツーリング取材に出かけました。昼前から雨となり、雨のなかカメラマンのクルマ(…

甘く苦々しいトコロテン

思い出の麺シリーズ、第5弾はトコロテン(心太)です。これからの季節、西伊豆の漁村でいただくトコロテンはサイコーですね。自分の場合いいトコロテンに当たると、涼風にビュン!と吹かれた気がします。小学生の頃の記憶がフラッシュバックすることも。主に…

名もなきソバの歌

思い出の麺シリーズ、第4弾は沖縄そばです。そばと書いて(発音は)「スバ」ですね。ソーキそばとか三枚肉ソバとか、いいですね。でも自分の脳内ガチャから何の脈絡もなく滑り出てくるのは、写真中央の味噌汁がわりの椀入りそば。定食に付いてくるアレです。…

天ぷら、割りますか?

思い出の麺シリーズ、第3弾は富士吉田市(山梨県)『麺許皆伝』の肉てんぷらうどんです。あの硬いことで有名な吉田のうどんです。コシがある、とは麺への場合褒め言葉ですが、吉田のうどんの場合「コシしかない!」ことも。ほうとうの血が混じっている気もし…

好陽軒のスペシャリテ

名古屋市昭和区(愛知県)にある『好陽軒』のスペシャル メンマです。ラーメン鉢の中が貯木場のよう。浮き丸太ならぬメンマを片付けないことには麺に行き当たりません。ごく自然にメンマを食べ続けることになりますが、これがちょっとクセになります。メンマ…

祖谷そばと脳内ガチャの神秘

麺類は、脳内食欲ガチャに入っているカプセルへの収まりがいいようで、何の脈略もなく思い出し食べたくなります。自分の場合、出てきたカプセルを開けるとたいてい麺類です。写真は西祖谷山村(にしいややまそん:徳島県三好郡)の『歩危マート2号店』でい…

桃太郎オールスターズ

そうそう。今や思い出話のような語り口調になってしまいますが、松江(島根県)でどじょう掬いまんじゅうに深い感銘を受けた帰路、中国道勝央SAで再会した話のつづきをしましょう。売店に入ってすぐの棚側面に、このきびだんごがぶら下がっていました。創業…

中国道 勝央SAにて

どじょう掬いまんじゅう6色全てを購入し、松江を後に。松江西ICから山陰自動車道にのり、米子自動車道経由で中国道を東へ。岡山県に入り松江から2時間弱のドライブを経て勝央SAに入りました。クルマを降り売店に向かうと、テラスのテーブル天板に何やら見覚…

松江名産センター大手前店にて

どじょう掬いまんじゅうとは、松江城下の松江名産センター大手前店で会えました。左から、苺、白餡、千茶荘コラボの抹茶味、津和野栗ペースト入こしあん、木次牛乳コラボのミルクキャラメル味。それぞれ4個入りで324円でした。このパッケージ、グッドデザイ…

朝、日本海新聞を読んでいたら

朝食をいただきながら日本海新聞を読んでいたら、ラテ欄下の広告に目が吸い寄せられました。……いま米子に居るのだ、どじょう掬いで有名な安来が近いのだなあ、と思い出しました。 製造元、中浦本舗の本拠は松江市内とのこと。彩雲堂をはじめとする銘菓名店が…