あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

伝票芸術

6月のアリゾナ。キングマンで快晴の朝を迎え、ノーザンアベニューの『Grandpa’s Kitchen』で朝食を食べました。午前6時にオープン、午後2時には店じまいという店で、前に停められたクルマの佇まい、例えば1970年代はじめの、時代を帯びた赤いフォード・ランチェロからもベテランが集う店であることは想像できました。果たしてドアを開ければ、9時をまわっているのに店内はほぼ満席。
 ハム、ベーコン、もしくはソーセージからひとつを選び、卵はスクランブルか、サニーサイドアップかオムレツかを選び、それに6ピースのビスケットがついたブレックファーストスペシャルが4ドル99セント。コーヒーは1ドル59セント。言うまでも無くそれはもう何事かと思うほどのポーション。ふとベテランのテーブルを見れば、大部分が手つかずです。やがて何杯目かのコーヒーのおかわりと一緒に、ゲストチェックがテーブルに。その一葉は、立派なコンテンポラリーアートでした。絶対にそうは書くことができない字面を眺め「ああ、旅の途中だ」と心底実感。いい一日になりそうです。

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