あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

ラストはどうなったんですか?

映画『断絶』(Two-Lane Blacktop:1971年 米)のニュープリント版がかかると聞いて、渋谷のシアター・イメージフォーラムに出かけたのは4年前のこと。半券の写真で、ポンティアック GTOのボンネットに腰掛けている右の男はジェームズ・テイラーJames Taylor)です。左手前はウォーレン・オーツ(Warren Oates)。ロードトリップを描いたアメリカン ニューシネマです。最初、ジェームズ・テイラーは黒い1955 シボレー150に乗って登場します。どこかで見たことあると思ったら、『アメリカン・グラフィティ』(American Graffiti:1973年 米)で、ハリソン・フォードが演ずるボブ・ファルファが操るマシンそのものでした。
 上映中、ローリー・バードが演じたヒッチハイカーの少女がバイカーに誘われ、ジェームズ・テイラーのもとを去るシーンあたりでのっぴきならない用事ができ、席を中座。数分後に席に戻ろうとドアを開けたら、スクリーンにはエンドロールが。エンディングが気になって、5人ほどいた観客のひとりに「エンディング見逃しちゃったんですが、ラストはどうなったんですか?」と聞いてみました。20代後半とおぼしき彼は「いやそれが……」と憮然とした表情。それ以上会話は続くことなくイメージフォーラムを後に。後日DVDで見直し、理由がわかりました。なにしろ、アメリカン ニューシネマです。自分もあのタイミングで誰かに「ラストはどうなったんですか?」と聞かれたら、憮然、だろうな

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