あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

ぱんちょうの華さん(仮名)

豚丼の名店『ぱんちょう』は帯広駅(北海道帯広市)前にあります。豚丼のグレードが高い方から華、梅、竹、松となっているのは、店の創業者、阿部秀司さんの愛妻の名が梅だったから。松竹梅とはけしからん、梅が一番上等だろう、ということですね、いい話ですね。その日、自分の豚丼をテーブルに置いてくれたのは、お年をちょっとだけ召した割烹着姿の女性で「蓋はそっと上げてください。豚肉がくっついていることがあり、剥がれて落ちることもありますので」と名台詞。「もしかして梅さんですか?」と聞いてみたら「いいえ、先代はもう亡くなりました」とのことでした。
 蓋をそっと開けると、そこには素晴らしい景色が広がっています。ちょっと刺激的なので、今回は写真を豚丼到着前のものに自主規制。食べながらメニューを眺めていて、梅の上に華があるのは、さきほどの女性が華さんだからでは? と新たな疑問が。お会計の担当も華さん(仮名)だったので「もしかして、お名前は華さんですか?」と聞くと「いいえ。全く別の名です」と微笑。調べたら、華さん(仮名)は、創業者ご長女の幸子さんでした。梅の上の華はもともと特盛りを略した「特」だったのを、女性も注文しやすいよう「華」に改名したとのこと。自分的には「幸」がいいと思うのですが。それにしてもぱんちょうの豚丼は蓋から絶妙にはみ出していて、とても艶めかしい。ゆっくり外せ、というのも色っぽいし。やっぱり写真掲載は控えておきましょうね

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