あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

H-D SPORT GLIDEの洗練

 2016年にローンチされた新エンジン、排気量1,745ccの「ミルウォーキーエイト107」が素晴らしい。パワフルはパワフル、だがそれよりも洗練の度合いが超絶高い。そのバイブレーションで、だいたい00km/hぐらいかな? とスピードメーターに目をやれば、驚愕の数値! 慌ててアクセルグリップを戻すことしばしばだった。55~75mph、時速にすれば88~120km/hあたりが快適クルーズゾーン。しかしそこからもスムーズにさらなる加速を続けようとする。感心したのは、2速でフルスロットルにしたときの怒濤で、音といいバイブレーションといいい、スピードのノリといい病みつきになるほど心地良い。ハーレー冥利に尽きてしまう。このモデル、ショベルヘッドエンジン(1966~84年)後期に登場した走りにこだわるビッグツイン、FXRの直系だと思う。エボリューションエンジン(1984~99年)になっても後継機が登場し、それがちょっと欲しかったことを思い出した。それゆえか、小振りなフェアリングもリア左右のパニアケースもデタッチャブル(脱着)式で、思い立ったらすぐカンタンに付けたり外したりできる。それも、とてもいい。
 自分がFXRS-S LOW RIDER SPORTを欲しくなったのは1989年のこと。その年3月にデイトナバイクウイークの取材に行き、ピーター・フォンダをインタビューする機会を得、その真摯な物腰にカブレてしまった。考えてみれば当時の彼は、映画『イージー☆ライダー』でワイアット(キャプテン・アメリカ)を演じてから僅か20年後、映画『だいじょうぶマイ・フレンド』でゴンジー・トロイメライを演じてからは6年後だったわけで、我がことながらカブレたのは当然だと思います。しかし、そのとき英国製の2気筒モデルを購入したばかりだったため、かなりの逡巡の後、諦めました。昨年11月のミラノ国際モーターサイクルショーでデビューしたばかりのニューモデル、スポーツグライドですが、どこかブルースを奏でるような側面もあり、その泣かせのシャウトをアクセルグリップでコントロールする快感を知ってしまうと、離れがたくなります

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