あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

バスと旅情


 旅先で初めてのバスに乗るのはちょっと難しい。前のドアから乗るのか、まん中のドアから乗るのか、バスが来てみないと分かりません。だいたい料金が前払いか、後払いか、Suicaが使えるかどうかもわかりません。乗ったら運転手さんに降りる停留所名を告げ運賃前払い、なんてパターンもあります。それに加え、乗車待ちの並び方にもローカルルールがあったりして……。
 そのちょっとした違和感から、後々旅情が生じたりするので、それはそれで悪くない気がします。バスのカラーリングもそれぞれ違うのがいいですね。東北では北上すればするほど、確実に東北色が強まります。写真は宵の八戸(青森県)で、八戸市営バスは実に東北情緒溢れる塗り分けでした。ところで、今まで路線バスで一番印象深かったのは、伊勢市内(三重県)で乗った、運転手さんがマイクを通して進行の実況中継をし続けていたバスです。「ただいま進行方向信号が青に変わりました。発車いたします。交差点先路上に駐車中のクルマありますので、間もなく右車線に移ります。おつかまりください。はい追い越し完了いたしました。間もなく左車線に戻ります。進行方向信号、間もなく黄色になるかと思われます。徐行します。」といった具合です。乗客は皆、そのDJドライバーに無表情を通していました

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