極寒の機首銃手に比べれば
呉(広島県呉市)の大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)に展示されていた89式飛行艇の1/24スケールモデルです。昭和4年(1929年)から開発が始まった全金属製の胴体と、金属製フレームに羽布張の主翼を持つモデルで17機が作られたそうです。上海事変や日中戦争初期で活躍。横須賀海軍航空隊のあった追浜(おっぱま)沖から中国とを往復していたとのこと。
強く惹かれたのは機首の銃座と、その後方操縦席がともに剥き出しであること。物凄いバルケッタ(イタリア語で「小舟」の意。FIAT Barchettaは名車でしたね)感です。僅か90年前、軍用機ですら「剥き出し」だったとは! 機首銃手はさぞや寒かったことでしょう。冬のバイクは寒い寒い、と嘆く我が身をちょっと恥じました