わたしの東京モーターサイクルショー
東京ビッグサイトで開催となった東京モーターサイクルショー 2018に行ってきました。ヤマハがトライアル世界選手権Eクラスに参戦させる電動コンペティション トライアルマシン「TY-E」や、ホンダからリリース決定となった「スーパーカブC125」、「モンキー125」など、いろいろ興味深いモデルがありましたが、自分の足を最も長くとめたのは、写真のBMW R NINE T URBAN G/Sでした。
既に昨年9月に発売なったモデルですが目に入った瞬間、中沖満さんの顔が浮かびました。手書きの連載原稿を、何の前触れもなく南青山にあったサイクルワールド編集部に届けてくれたことがあり、その際中沖さんが跨がっていたのがBMW R65 LS。ちょっと似てます。R NINE T URBAN G/Sは、1980年代のBMWモーターサイクルへのオマージュ臭濃厚です。自分的には'80年代への未練など無いつもりでしたが……欲しくなりました
ターンパイクに今日もおいてけぼり
箱根ターンパイクという、小田原から箱根に駆け上る観光有料道路があります。写真はこの週末に大観山から眺めた芦ノ湖と富士山。日本画のような雲でした。もうすぐターンパイクは桜のトンネルをくぐって走る、美しいワインディングになります。NEXCO中日本の子会社が運営管理、ネーミングライツ制となり「TOYO TIRES ターンパイク」、「MAZDA ターンパイク箱根」を経て現在は「アネスト岩田 ターンパイク箱根」になっていました。アネスト岩田とは、横浜市港北区にあるコンプレッサとスプレーガンの会社だそうです。
ターンパイクを走るたびに思い出すのは片岡義男さんの『箱根ターンパイクおいてけぼり』という小説。集英社文庫コバルトシリーズから上梓されたのが1978年(昭和53年)ですから、自分は主人公の〝山根秀明くん〟と当時同い年。バイクもおおいに愛していたので、盛大に感化されました。かえすがえすも残念なのが、というか自分の不幸は、両手をミニスカートの腰に当てて立ちふさがってくれる姿のいい若い女教師〝イトー先生〟がいなかったこと。そのやる方ない憤懣(ふんまん)が、やがて40年がたとうとしている今でも、ターンパイクを走るたび小噴火します。セツナイです、ツライです
クルマの屋上
ちょっと前の話ですが、昨年10月に開催された東京モーターショー2017のスバルブースにこんな車輌展示がありました。 XV ファンアドベンチャー コンセプトです。ツリーハウスならぬカーハウスですね。テント床面の剛性をどう確保するかは課題ですが、ユニークです。クルマ版ペントハウス、かもしれません。
以前、イタリアのジェノバ(Genova)を訪ねた際、そこからアフリカ大陸に渡るため、フェリー乗船待ちのクルマが、ごく普通のセダンでも屋根に冷蔵庫とかバイクとかソファーとかタンスとかマットレスとか積めるだけ積んでいました。例外なくシャコタン(車高短)です。クルマのルーフには、その気になれば結構色々積めるものです。米コロラド(State of Colorado)では、ルーフに鹿を縛ったワゴンとすれ違いました
KAWASAKI 350 アベンジャー
この3月より発売となったKAWASAKI Z900RS CAFE。ボディカラーはヴィンテージライムグリーンと、パールストームグレーのふたつが用意されています。ライムグリーンはカワサキの伝統色でもあり判り易いのですが、問題はパールストームグレー。どんなメディアでも(紙でも画面でも)無彩色、モノクロ写真のグレーにしか見えず、とても気になっていました。そのグレーの個体が、神田のマーチエキュート神田万世橋一角に設えられたショールームにあると聞き、訪ねたら……。
不意打ちです。不意打ちをを食らいました。ピッカピカのA7が展示されていたのです。ああわしのハートわしづかみ♡ ぶっ倒れそう! 2サイクル2気筒247.1ccのKAWASAKI A1の後に出た、ボアアップ版338.1ccの、カワサキA7です。輸出先、アメリカでの源氏名はA1が「250 SAMURAI」、A7が「350 AVENGER(アベンジャー:復讐者)」でした。聞けば、明石本社工場倉庫からの蔵出し展示とか。大きさといい、デザインといい、テクスチャーといい、素晴らしい! ああ、欲しいいいいぃ!!! パールストームグレーがどんな色合いかなんて、確かめたけれど忘れてしまいました!
小樽築港機関区構内回送・点検 (C62 2,3号)
午前八時過ぎの函館本線 小樽築港駅ホームです。案内表示にあまり目にしない地名が並んでいると、自分の血中旅情濃度はグンと高まります。8:18発 普通 岩見沢ゆきとか、乗ってみたいなあ。
その日は電車で小樽駅まで出ました。小樽築港駅といい、小樽駅といい、その字面には親しみが。1971年にビクターが出したLPレコード「メカニック・サウンド 華麗なるC62」のA-2が〝小樽築港機関区構内回送・点検 (C62 2,3号)〟、A-3が〝104レ 小樽駅到着・出発 (C62 2,3号重連)〟でした。小学生の頃、ステレオセットの前でドラフト音や汽笛、連結音などを聴きながら遠く思いを馳せていた北の駅のホームに、四〇有余年を経て立っていることに感動。……話がマニアックでドーモスミマセン
カマロ コンバーチブル 2018
カマロ コンバーチブル(Chevrolet Camaro Convertible)を試乗後、クルマのまわりをぐるりと回った瞬間、小学生の頃へフラッシュバック!! アメリカ車の大きなプラモデル、1/12とか1/8ビッグスケールに恋い焦がれ、その外箱を羨望の眼差しで眺め尽くしたことを思い出しました。親戚のおじさんが、ある日ファイアーバード トランザム(Pontiac Firebird Trans Am)に乗ってあらわれたときに受けた落雷級の衝撃、とか。
1/8を遙か通り越し、四十有余年を経て1/1を運転している不思議。つい最近までのアメリカ車の混迷を知る身には、この2018カマロ コンバーチブルは時空を超えてやってきたかのようなドリームカー。乗ると……これまた惚れてまいます!
空が落ちてくる!
いまから47年前、1971年の2月にリリースされたキャロル キングのアルバム、Tapestry(邦題:つづれおり)のA面1曲目に針を載せると〝I Feel The Earth Move 〟(邦題:空が落ちてくる)がかかります。最近はGLIM SPANKY(グリムスパンキー)の松尾レミさんがカヴァーしていて、またよく聴くようになりました。歌詞の出だしはこうです。♪I feel the earth move under my feet / 足元で地球が動いている、I feel the sky tumbling down / 空が転がり落ちてくる。……恋の衝撃を歌った名曲ですね。
自分は恋はさておき、オートバイで転倒したときにI feel the sky tumbling downになりました。20代の頃、KAWASAKI Z750D-1で日曜の早朝、竹橋交差点(東京都千代田区)でコケたときに見た、ヘルメット越しの空の青は今も忘れていません。それにしても〝つづれおり〟といい〝 空が落ちてくる〟といい、実に味わい深い邦訳ですね
青森ナイス
自分は雪道をひとりでドライブしているとき、たいてい映画『ファーゴ』(1996 米 Fargo)を思い出し、しんみりします。TVドラマ版のファーゴも好きで、シーズン1、シーズン2ともにDVDで観ました。シーズン3が楽しみです。
そのシーズン1のリリースに『アメリカ極寒の地の“ミネソタ ナイス(Minnesota Nice)”と呼ばれる独特な田舎の純朴さとダークなユーモアをそのまま生かし……』とありました。ミネソタ ナイスとは争い事を避け、思いやりをもって人に接し、基本的に親切なミネソタ人気質を指すそうです。なるほど。……確かに雪深いところでは、そういった気質をかんじることがありますね。自分的には『アオモリ ナイス』とか『ホッカイドウ ナイス』とか、思い当たる節あるし。あと『ハチノヘ ナイス』とかもあるある!