あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

窓とカーテン

 ふと目覚め、はてここは何処? と手がかりを捜す気分というのは悪くありません。自身が誰なのかもやや曖昧で、僅かに怯えています。カーテンをみると、外国なのか国内なのか、瞬時にわかります。質感や大きさ、醸す雰囲気が決定的に違います。
 そもそも窓のつくりも違います。日本のホテルの窓は、だいたい規格モノで統一されていて主たるファンクションは〝遮断〟です。自分が日本のホテルで最も好きな窓は、ベネッセハウス オーバルBenesse House Oval )のオーバル スイートにある、硝子がフレームごと床下に収納され、テラスとフロアが完全にインフィニティになる窓です。部屋にいながらにして、行き交う船を眺めつつ瀬戸内の風で夕涼み、という贅沢を可能にしてくれる窓でした。写真は、数年前の北米東海岸のどこかで撮りました。ジェットラグに飛行機遅延が重なり、いつ寝たかはもとより、その薄明かりが朝なのか夕方なのかもわかりません

f:id:takimasashi:20210307174702j:plain