あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

なっすなす

目覚めればテントの中にも、快晴の気配が濃厚です。ブナ林を抜け、朝風呂をよばれに黒湯温泉に。東北ツーリング、2日目の朝、秋田県乳頭温泉郷でのはなしです。脱衣所に人の気配が無かったので、無防備で露天風呂に向かうと湯船に先客が。大ベテランかつふく…

ジェリーフィッシュ アンド キューカンバー

機内食は基本ひとりで食べるもの。給仕を受けながらの個食ですから、機能としてはファストフード的です。写真はちょっと前になりますが、ある日のルフトハンザ航空、成田-フランクフルト便における和食の前菜(奥)と台物(手前右)。添えられたメニューに…

ツェル アム ゼーの思い出

オーストリア、ツェル アム ゼー(Zell am See)は湖畔のスキーリゾート。そこにはポルシェの名を冠するスキー場もありました。1943年に戦災を避けポルシェの祖、フェルディナント ポルシェ博士の一家は独シュトゥットガルトからこの地に移住。8歳だった孫…

鋼船サーフィン

しまなみ海道は、広島県尾道と愛媛県今治の間の島々を徒歩や自転車、125cc以下のバイクでアイランドホッピングできる全長70kmの、世界的人気ルートです。その中の伯方(はかた)島に、船折瀬戸(ふなおりせと)というポイントがあります。そこには鵜島との…

この列車、リヴァプールに

ロンドン ユーストン駅からグラスゴー行きのヴァージン・トレインに乗ったのは、秋の夕方でした。目的地はチェスターです。やがて日は完全に落ち車窓は漆黒に。途中、クルーという駅でリヴァプール行きに乗り換えなくてはいけません。スーツケースがあったの…

南アフリカの夜

ヨハネスブルグでクルマを借りて南西におよそ500km。南アフリカの荒涼は、時にオーストラリアや北米のそれを思い出させるものでした。その日の宿は、キンバリーという町の近くのクリアウオーターロッジ。キンバリーまではスムーズでしたが平原の中にあるはず…

ミニ トレール

高校2年の初夏。125ccに乗っている友だちの友だちから買った原付、YAMAHAミニトレ。ちょっと怪しい、ミニトレ。「いくら?」「いくら持ってきた?」「1万5千円(うそ、ほんとは2万5千円持ってる)」「なら1万円」「え、いいの?」。よく見たら、刻印もキーも…

ハンバーガーと携帯電話

ハワイ島でドライブ中、ラジオを聴いていて、妙に納得できた話。リクエストに添えられた携帯電話ショップ店主のコメントです。「どうして運転中の携帯電話(の使用)だけが違反になるんだ? 俺の経験からして電話より、ハンバーガーを食べながらの方が絶対危…

Golden dolphin

目当ては南極観測船ふじでした。1965(昭和40)年から18年間、南極観測に活躍したそのオレンジとアイボリーの砕氷船は、1961(昭和36)年生まれの自分にとって新幹線(もちろん0系)やボンドカー(無論DB-5)に勝るとも劣らない、憧れの乗り物。それが名古屋…

新宿カラーズ

オーストリアのとある町のショーウインドウです。とある、としたのは今はもう、町の名前を思い出せないから。ドイツからクルマで移動中、日暮れ時にアウトバーンを降り、投宿。翌朝、再びアウトバーンにのったら忘れてしまった、とある町。デパートなどない…

いすゞフローリアン

渋谷区本町に住んでいた頃、いすゞフローリアンに乗っていました。ガソリンのMT車で、ルーフキャリアにシーカヤックを載せ、よく遠征に出かけました。カヤック3艇+5名乗車で福井に行ったときは、キャンプ道具も積んだため、本当にキャビンが寿司詰め(しか…

夜明けのクラムチャウダー

ボストン ハーバー ホテルにチェックインしたのは午前4時前。7月のサンダーストームで、アトランタからのNW便がキャンセルとなり、8時間遅れの到着です。 ヨットハーバーの見える部屋に入ると同時に猛烈な空腹感を覚え、ルームサービスでシーフードサンドイ…

こんなにも

フィリピン、マニラの南、パラワン諸島のエルニド・リゾートを訪ねたときのこと。マニラからプロペラ機で1時間ほど飛んで着いたそこは、砂利敷きの滑走路。というか、広場。さらにバンカーボートに乗り換えラゲン・アイランドに到着。空も海も凄みすら感じさ…

砂漠でラクダに出会ったら

ドバイでアル・マハ・デザート・リゾート&スパをたずねたときのこと。夜はテントで宴会(砂漠の民風)という趣向で、砂上に敷かれたペルシャ絨毯に車座に。ベリーダンスあり、タバコの水パイプありと、乾いた夜風に吹かれつつ夜は更けていきました。 その時…

清流越しに

数年前のちょうど今ごろ、郡上八幡に行きました。観光案内にある「清流と名水の城下町、郡上おどりのふるさと」のフレーズに偽りなく、路地の傍らの疎水も美しい町でした。散歩の途中、店先だっただろうスペースにクルマが収まっている姿に、妙に惹かれまし…

路上の確信犯

これは2007年9月24日のロンドン、ウエストミンスターのエリザベス・ストリートです。歩きつつふと見れば、ロールスロイスが三重連で道端に。なんだか三越本店のライオン像を思い出してしまいました。 手前2台はコーニッシュ、奥のボディカラーとほとんど同色…

理想のキャンパー

キャンピングカーで旅したい、というのは子どもの頃からの継続懸案事項ですが、これは! と思った物件に前回(2013年)のあいちトリエンナーレで出会いました。梯子を上がり室内に入れば、これが妙に落ち着きます。小屋であり、部屋なのに、人の出入りでゆら…

伝票芸術

6月のアリゾナ。キングマンで快晴の朝を迎え、ノーザンアベニューの『Grandpa’s Kitchen』で朝食を食べました。午前6時にオープン、午後2時には店じまいという店で、前に停められたクルマの佇まい、例えば1970年代はじめの、時代を帯びた赤いフォード・ラン…

旅のリアル

旅の話をします。旅という言葉のカッコよさとはうらはら、旅のリアルはカッコよくいきません。例えばツーリング中、オートバイで400kmほど走って無事宿に。寝床で目をつぶって瞼に浮かぶのは、どこかで見た妙にひしゃげていたガードレールの端っこや、極彩色…