あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

2016-01-01から1年間の記事一覧

瓶たちは清く正しく美しく

なにしろ輸入に頼っているので、フィンランドの食卓において野菜は貴重です。ヘルシンキからはるか彼方のスノーリゾートでもそうでした。ここに来る途中、立ち寄った中華料理屋で「今日はとてもフレッシュな野菜が入ったので、さっと炒めましょうか?」と提…

中世にほんの1時間ほど

散歩中ふと思いつき、北鎌倉の円覚寺へ。円覚寺での過ごし方は、もうだいたい決まっていて、この山門をくぐり、仏殿にて宝冠釈迦如来(ほうかんしゃかにょらい)と天井の白龍図を納得するまで眺めます。納得したら方丈(ほうじょう)を訪ね、庭を回り込んだ…

運転中、眠くなったら

運転していて眠くなったらどうしますか? 自分は一人だったら、まず腰を浮かせながら大声を出してみます。はっ! とか、あっ! とか。それで駄目なら、歌います。思いついたフレーズでシャウト! ヘッドバンキングも辞しません。太腿を拳で連打したり。それ…

5分の旅情

海峡を行き来する関門連絡船に乗りました。北九州 門司港を出て、下関唐戸1号桟橋に向かいます。所要時間は5分。時に驚くべき速さになる潮を乗り越え、船を避け突っ切るから、エンジンは相当馬力を出しているよう。桟橋を離れて本気になったら終始ドリフトし…

干し草にまみれてよォ

アリゾナをクルマで走っていたら、路肩で干し草のブロックをトラクターに移していました。トラクターの陰に、ビリー・ボブ・ソーントン(Billy Bob Thornton)が潜んでいそうに思えるのは、コーエン兄弟映画の見過ぎでしょうか? TVドラマ版のファーゴ(FARG…

光る山

朝から天気が目まぐるしく変わります。強まったり弱まったり雨は続き、時折思い出したかのように日が差します。それも大してながくは続かず、すぐに空は雲で閉ざされます。クルマで峠越えの途中、フロントガラスに雨滴が無くなりワイパーを止めると、急に右…

カーレース

足立区のとある団地の一角で見かけました。昼頃だったのでコンセントは抜かれ、スタンバイ状態。よい子の下校を待っています。カーレースの舞台は大胆にも東名・名神高速道路。スタートは東京インター、ゴールは神戸インターという公道レース、いわゆるキャ…

贅沢な飯田線

クルマを走らせていたら伊那市駅(飯田線@長野県)近くの踏切で、遮断機が降りました。単線でしたが予想に反した電車の立派さに驚きました。豊橋駅(愛知県豊橋市)と辰野駅(長野県上伊那郡辰野町)の間、195.7kmを結ぶ飯田線は、天竜川に沿って走る、とて…

パスタと丼

パスタと丼(どんぶり)、近いものがある気がしませんか? 具と炭水化物の比率や絡め具合が似ています。パスタとご飯、フォークと箸の違いこそあれ、ひとつの器に完結させるその宇宙観は同一と見ていいでしょう。写真のひと皿は南仏、ロクブリュヌ カップ マ…

夏だけの橋

夏の海水浴シーズンだけ材木座と由比ヶ浜を分かつ滑川に、橋がかかります。足場にあるような板張り、割った丸太を針金で固定した手すりと、素朴なつくり。ボードウォーク (boardwalk)的な、歩いて渡る橋です。これが架かると夏が来た気がします。材木座(…

夜の日替わり丼

東北大学工学部を訪ねた帰りに、青葉山キャンパスの一角にある学食、Komorebi Cafeに寄りました。券売機で「日替わり丼(八宝菜ご飯)」と「サラダ」の食券を購入。併せて五百円ちょっとでした。営業は午後八時までで、入ったのは午後七時過ぎ。ガラス張りの店内…

青々と晴れた海

運河の街、小樽(北海道小樽市)をクルマで走っていたときのこと。祝津(しゅくつ)から石狩湾を左手に市街に入り、小樽運河と小樽港を結ぶ水路にかかる橋を渡ったら、右手奥にホテルノルド小樽のドームが見えるあたり、その手前の角地に尋常ならざる数のウ…

木曾は山の中

木曾は山の中です 誰も来やしません♪ と歌ったのは1974年の葛城ユキさんですが、42年後の夏の奈良井宿は人(観光客)でいっぱいでした。写真は、夕立に見舞われた後の午後6時前。中山道から一瞬人影が消え、雲を纏った山が迫ってきました。 木曽はたしかに、…

オーシャン フロント

米カリフォルニア州ビッグ サー(Big Sur)のリゾート、ポスト ランチ イン(Post Ranch Inn)については以前も書きましたが、また思い出したので。先日、首都圏近郊のリゾートホテルを取材中、オーシャン フロント、オーシャン ビューとしている部屋の眺め…

台風とヘビ玉

台風が近づいたり遠のいたりすると不思議な雲が湧きます。海に出て見上げればいつか見た質感の雲、ヘビ玉でした。それは昼間楽しむ花火で、小さなマグネットのような円柱形の上面に着火すると、シューッと音を立てながら燃えカスが立ち上がり、煙の中とぐろ…

歌うも舞うも

神奈川県逗子市に住んでいるのですが、今年は台風や前線の通過とお盆が微妙に重なりました。近所では櫓を立て、提灯を吊したものの、雨風で踊れなった町内会もあったよう。残念です。写真は北鎌倉、円覚寺の盆踊り。ここではくじ引きつきの団扇を売っていま…

道路標識 325の4

まじまじ見ると、ちょっと怖い。歩行者専用を表す道路標識ですが、ふたりのキャラが妙に強い。この標識、欧州でも時々見かけます。48年前にウィーンで開催された「国連道路交通会議」で採択された図案とのこと。しかしその2年後、西ドイツ(当時)のグスタフ…

夏景色

西伊豆(静岡県賀茂郡西伊豆町)は、高校生の頃からの遊び場です。学校に行かず、ミニトレ(YAMAHA GT50)の4速ミッションを駆使し、2サイクル49cc空冷エンジンからの4馬力を頼りに山越え谷越え、よく走ったものです。写真はつい先日、西伊豆町、堂ヶ島の先…

アブラゼミ

おお、これは近いぞ、といっても落雷ではありません。そこの網戸に油蝉! しかも二匹。あああ、うるさい。決して岩にしみ入ったりせず、脳内ダイレクトに響きわたります。 二節ほど唸りおえても、満足しなかったのか動きません。ジジッジィーの捨て台詞で、…

がっこバイキング

朝起きてひと風呂浴びて、食堂に行ったら『がっこミニバイキング』がありました。がっことは秋田の方言でお漬物の意。これが美味でした。特に良かったのが、いぶりがっこ(いぶり漬け)。トシだなあ、こういうものがしみじみ美味いとはなあ、と自分でツッコ…

アヒルちゃん無念

ファーマーズ ドーター(FARMER'S DAUGHTER)というブティックホテルの、パティオにあったプールです。部屋から出て食事に行くときは正位置で浮かんでいたのも数匹いたのですが、帰ってきたら全数倒されていました。ちょっと口角の上がったラバー ダック(ru…

寄っちゃったのね

旭川で出会った「熊ッ子ラーメン」です。チェーン店のようで、その名も旭川市大雪通り(たいせつどおり)7丁目の本店でいただきました。看板には熊ッ子と覚しき二頭のキャラが。でも熊というより、パンダの白黒を反転させたようなのがご愛敬です。メニューを…

チャーチル!

パリ8区 プティ・パレ(Petit Palais)の前に見覚えのあるシルエット! ウインストン・チャーチル像でした。この像、数年前にバスケフランス代表チーム『レ・ブルー』のユニフォームを着せられ、着せたナイキに67500ユーロの罰金が科せられたことがあります…

クルーズ船あらわる

意外にも沖縄最長の川は、本島ではなく西表島(いりおもてじま)に流れていました。全長約19㎞(支流を含めると35㎞以上)の浦内川です。写真はその河口と上流の軍艦岩の間、7.5㎞を45分かけて航行していた浦内川観光のマリウド七号です。国内でも亜熱帯ジャ…

無防備な箱

奥浜名湖の名刹をたずね辞する際、玄関にありました。毎朝、蝶番でとまっている蓋を開けると牛乳瓶が何本か入っていた、木製の牛乳箱です。ロゴの書体もいいですね。もしや今でも瓶を配達? と販売元に電話で聞いたら「緑色の牛乳箱ですか? うちは黄色のプ…

人は裸で生まれたに

散歩中さるお寺の山門脇にこんなメッセージが。ふむ、そのとおり! と深く納得。……が、その真後ろ、塀の向こうには塵ひとつないスーパーブラックのボディカラーも目映い、某武闘派スポーツセダンが。 本音と建て前が、塀一枚で仕切られているかのようでした…

なぜ覚えているのだろう

ツーリング中の夜、寝際のまぶたにライディング中の一コマが蘇ったりします。それが往々にして、美しかったり気持ちが晴れたりした、映画におけるスチール写真のような一コマではなく、なぜそれ? と我がことながら聞きたくなるような、森山大道的ショットだ…

偉大なる『おおもり』

天麩羅蕎麦です。山中湖(山梨県南都留郡山中湖村)近くの食堂『おおもり』でいただきました。天麩羅はタマネギとにんじんだけの精進揚げで、かなりしっかり火が通っています。もちろん生の蕎麦で、たしか500円ぐらいでした。店名通り、盛りが良くて美味しか…

東北自動車道 浄土JCTにて

夏の東北には独特の魅力があります。短いがゆえのなまめかしさがあります。東北車自動道でみた夕焼けの、棟方志功色に納得。青森県立美術館がシャガールをコレクションしていることも、この色合いで頷けました。 クルマもまばらな東北自動車道、北の方をひと…

リアルひとりふらり居酒屋

旅先でひとりふらり居酒屋に、というのは男のロマンですが、実際にはなかなか難しい。取材中の一夜、某駅前居酒屋の暖簾をくぐれば、おひとり様はカウンターへどうぞ。なかなかの繁盛店で(競合店も見当たらなかった)、フロア担当の女性はもの凄く忙しそう…