あ ば ろ ん

瀧昌史どんぶらこっこすっこっこ旅日記

ゆかた、シーツ、ウール。

旅先の旅館、部屋に用意されていた浴衣のタグです。朱字の「大」はサイズの表記。判らないのはそこに製造元情報詳細があること。利用者(=宿泊客)ではなく、管理者(=旅館側購買担当者)宛てのメッセージなのだな。「ゆかた・シーツ・ウール」とあります。ゆかた、シーツはわかりますが、ウールとは何でしょう。……毛布かも! 一瞬、あのちょっとチクチクする、ラクダ色系の、ずしりと重い肌触りを思い出しました。ウールの毛布は、羽毛以前の綿(わた)布団と絶妙なペアを組んでいました。ちょっとしっとりしていて、いかにも昭和なぬくもり。じっと暖まるのを待つる時間も懐かしい。

 「ゆかた、シーツ、ウール。」と句読点を変えるだけで、まだ携帯電話が無かった頃の、少々大人な恋愛小説のタイトルになり得ます

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